テニス選手のウィリアムズ姉妹の物語。
お父さんのプランで小学生くらいからプロデビューするまでを描いています。
日本にもいそうな口下手ガンコオヤジ
先ず、笑えたのが、お父さん。田名邦衛さんが演じそうな根が優しいクチベタなガンコオヤジ。娘たちへの愛情、優しさをウィル・スミスがちゃんと伝えてくれます。
おそらく、このファミリーのエピソードならデフォルメして、もっと面白く、可笑しくコメディに書けたであろう脚本ですが、そうしなかったのはリアルなウィリアムズファミリーを描きたかったのだと思います。スタッフや演者のそう言った思いが節々に感じられました。
試合会場で実際にこのお父さんを見ていた伊達公子さんも「ソックリ!」と言っています。
かわいい子供たちと両親の愛情
様々なシーンで仕草やセリフが可愛らしかったです。
ご近所からは、両親が子供を虐待していると通報までされてしまうのですが、当のビーナスとセリーナたちは、お父さんのことも、お母さんのことも大好きで、常にキャッキャしていて可愛いです。
お父さんは、子供の頃に町で迫害され暴力を受けている際に実の父親に逃げられた経験を持っていていました。自分の子供たちには、そんな思いをさせたくないという気持ちでいっぱいのお父さんです。黒人だからという理由で苦しい思いや世間の晒し者にしたくないわけです。
そんな思いがご近所には虐待や暴力と受け取られる時期があったみたいです。
このあたりは、現在の日本人がどうこう言えるものではない気がします。
妹セリーナの葛藤
僕が終始注目して観ていたのが妹セリーナの葛藤でした。
コーチが付くのはビーナスだけ、試合に出るのもビーナスだけ、テレビに出るのもビーナスだけ。大好きなお姉ちゃんですが、ずっと一緒にやっていたら、「私だって!」とい気持ちは当然生まれますよね。
僕はずっと観ていました。
そんなセリーナは、両親にも、お姉さんにも秘密にして試合に出てしまって、優勝するんです!僕の一番の見所になりました!
気軽に観て後味の良い映画でした。
スタッフ
監督 ライナルド・マルクス・グリーン
脚本 ザック・ベイリン
出演者 ウィル・スミス / アーンジャニュー・エリス / サナイヤ・シドニー / デミ・シングルトン / トニー・ゴールドウィン / ジョン・バーンサル / リーヴ・シュレイバー
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